＜本コラムは転載禁止です＞

結論から申しますと、

骨盤は歪みませんし、左右でねじれたり開いたりしません


ビューティー系雑誌では真逆のことが書かれていますよね。
骨盤が歪んでいる方にオススメのポーズ！とかなんとか・・・

昔、家庭の医学的なテレビを見ていて、

左右の骨盤がぱっかーんとねじれたり歪んだり開いたり・・・

思わず声に出してテレビに向かって突っ込んだことがあります。

骨盤が動かないという原理を考えてみましょう。

これは知識を得るために大切なことですが、最も単純な話です。

そもそも人間は２足歩行というとても不安定な歩き方をしています。
ほかの動物たちは４足歩行なので安定感は抜群。

そんな中、人間の骨盤が歪んだり開いたりしたら間違いなく歩けません。

簡単に骨盤の骨が左右ずれたり・ねじれたり、

更に生理の周期ごとに開いたり閉じたりしていては、

そんなもろい骨の構造で人は二足歩行なんて困難なわけです。

そして骨盤自体は上半身・下半身をつなぐ大きな骨の集合体です。

骨盤という大きなひとつの骨があるわけではなく、複数の骨が集まって骨盤となります。
そんな大切な骨の集合体がそれぞれ動きまくっていたら

ますます２足歩行なんてできませんよね。
一生寝たきり事案な訳です。

ということで、骨盤は開かないし歪まないし左右ねじれないのです。

骨盤の形はどうあがいても↓の状態をキープします。

そもそも多くのメディアは視聴者を引き付けるように誇張表現しています。
それが誤った情報で流れてしまったのかと思います。
人間の体を医療観点で知れば知るほど、世の中の情報はひどいなぁと思います。

我が家にはテレビがありません。

生駒に引っ越してきてからテレビなどはすべて廃棄しました。

私自身、偏向報道が多いテレビに嫌気がさしてしまったことと

堂々と体にいい！とうたいながら間違った情報を平気に流すマスメディアに疑問を持ったからです。

私自身は医師免許はありませんが、

国家資格を持った現役婦人科医や柔道整復師を恩師とすることで

間違った情報だけは伝えないように最も注意しています。

ネットの世界でも誤った世界だらけで、

特に女性の体（前回の記事の更年期の話とか）やホルモンの話、

本記事の骨盤の話などにはもやもやしてしまいます。

話がそれましたが、ここまで読んでくださった方は疑問が浮かんだ人もいるのではないでしょうか。

「骨盤矯正」とうたう整体サロンに効果はあるのかということ。

近所にもでかでかと「骨盤矯正」と書いているサロンがあります。
整体師はそもそも資格不要です。

その日から整体施術ができるわけです。

きちんと学んでいない先生は「(左右にずれた)骨を戻す」と言います。
でも上述の通り、動かないんです。
ぼったくりですね。

正しい知識を持った方なら「骨盤を正しい位置に戻す」と言います。
歪まない・開かないけども、左右の筋肉の衰えで位置がずれることはあります。

骨盤はそもそも人間の上半身と下半身をつなぐ骨の集合体であると上述しました。

かなり不安定な位置に大きな骨があると思いませんか？

この不安定な位置にキープさせるためには、

骨盤を上から吊り下げる筋力と、下から持ち上げる筋力が必要になります。

これら筋力が「腹筋群・腸腰筋・臀筋群・大腿四頭筋」などの大きな筋肉たちです。

左右の骨盤の高さが異なる方は、これら筋肉が衰えている可能性大。
そのため位置を戻すという表現は正しいのです。
この一言でその方の知識量が一つわかりますね。

また、骨盤が開いたという表現について正しい見解としては

骨盤の前傾・後傾がひどくなった状態のことを指します。

上述の通り、ぱっかーんとひらきません。

開けば出産なんて楽なもんです。

要するに支える筋肉たちの衰えで反り腰や出尻がひどくなったり

ぽこんとお腹を突き出すようになったりした状態です。

もともと骨盤は直立せず前傾しているのが正しい位置ですが

その状態が過度に前後どちらかに倒れすぎている状態。

上半身と下半身の筋力の衰えにより、骨盤の正しい位置が保てないからです。

骨盤の歪みや開きといったものの真なる正体がそれなわけです。

 
察しはつくと思いますが整体サロンなどで骨盤を正しい位置に戻したとしても
衰えた筋肉のままではまたたく間に位置がずれることはわかりますね。

緊張して固まった筋肉がマッサージにより緩みますが

筋力を鍛えていないのでまた整体に行く前の状態に戻るわけです。

きちんと筋力の左右バランスを揃えて鍛えることが大事！

骨盤を下から持ち上げるお尻の筋肉と上から吊り下げる腹筋と大腰筋を鍛えてこそ

正しい骨盤の位置状態となるわけです。

ちなみに、骨盤の位置を正しい位置にキープする筋力アップは水曜・土曜日とも行えます。

内容は違えど、骨盤の位置キープであればどちらかご自身にあった方でもOKです。

次回はその②のお話として「仙骨がずれる」ことについてお話しします。